バイデン政権の発足から10日後、台湾安全保障協会は米台関係の今後に関するシンポジウムを開催しました。国立陽明大学副校長で元米国在台湾協会(AIT)処長のウィリアム・スタントン氏は、米国は台湾の国防強化と国際組織への加盟を引き続き支援すべきだと考えています。一方、フリーライターの汪浩(おう・こう)氏は、バイデン氏個人も彼のチームも長期間にわたり中共に浸透されているため、時期を見計らって台湾を売り渡すかもしれないと憂慮しています。
フリーライターの汪浩氏
「私が憂慮しているのは、台湾が馬英九路線に回帰せざるを得なくなり、台湾がいわゆる92コンセンサスと一つの中国という枠組みの中で、両岸対話を迫られるのではないかということだ」
バイデン大統領は就任後、多くの大統領令に署名しており、その中には連邦政府が新型コロナウイルスを「中国ウィルス」と呼ぶことを禁止するといったものもあります。その後、米財務省も中共軍とその関連企業への投資禁止令を改正し、発効日を5月下旬に延期しました。バイデン政権の対中政策は各界から注目されています。
フリーライターの汪浩氏
「米国政界に対する中共の長期にわたる超限戦が成功しているため、バイデン個人と彼のチームが中共に浸透されているのではないかと憂慮している。こうした状況の中、バイデン政権内部の一部は米国の利益を優先せず、ここぞという時期に台湾を売り渡すのではないかと懸念している」
トランプ政権時代に行われた政府高官の訪台や兵器の販売などを通じた台湾支援は、歴代米国大統領の実績を上回っていました。台湾に対する中共の恫喝が続く中、元米国在台湾協会(AIT)処長のウィリアム・スタントン氏は、バイデン政権はトランプ政権が行っていた台湾支援を継続するだけでなく、もっと増やすべきだと考えています。
国立陽明大学副校長 ウィリアム・スタントン氏
「台湾の国防強化のために、我々はもっと多くの技術的な支援を行う必要がある。また、台湾が国際組織への加盟を果たせるよう、我々はもっと多くのことをすべきだ」
ウィリアム・スタントン氏は以前に提出した請願リストの中で、人権弾圧や不公平貿易、香港問題などのテーマについて中共には公平や正義という基本原則が欠けていると指摘し、バイデン政権はこのことをよく覚えておくべきだと呼びかけています。
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