先月29日から31日にかけて、台風5号から派生した温帯低気圧が、中国の首都圏である北京市・天津市・河北省に記録的な豪雨をもたらし、大規模な洪水が発生しました。
北京では道路が広範囲にわたり冠水し、多くの車や道路標識が押し流され、一部では橋が崩落し、丘陵地では土砂崩れが発生するなど、深刻な被害をもたらしました。
北京市当局は1日、11人が亡くなり、27人が行方不明と発表しましたが、被災地域が広大であるため、被害の全容はまだ明らかになっていません。現地住民らが撮影した映像から察するに、死者数はさらに増えると見られます。
また、当局が北京周辺のダムの水門を開き大量に放水を行ったことが、今回の被害につながったとも指摘されています。中国広東省の地元紙「南方週末」は1日、河北省涿州市の職員が上流の北京からの放水が水位上昇の原因であることを認めたと報じました。
中国や北朝鮮などの独裁国家では、自然災害に関する情報が隠蔽されることで被害が何倍にも拡大する、つまり天災よりも人災によって大きな被害がもたらされることが多くあります。
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