英国が中共国営テレビ「中国環球電視台(CGTN)」の英国内での放送免許を取消したことへの報復措置として、中共は2月12日、英国の放送局BBCの中国国内での放送を禁止すると発表しました。英外相と米国務省は、中共のこの行為を非難しています。
中共国家ラジオテレビ総局は12日、「ラジオテレビ管理条例」などの規定に著しく違反したとして、BBCワールドニュースの中国での放送を禁止しました。
BBCはその後声明を発表し、「中国当局がこのような措置を決めたのは残念だ」と述べました。BBCは先週、新疆ウイグル自治区の人権侵害問題などについて報道していました。
中共がこのような決定をした一週間前(4日)、英国通信業界の独立規制機関の放送通信庁(Ofcom)(オフコム)は、中国環球電視台(CGTN)は中共に支配されており、独立した運営機構ではないことが判明したとして、英国での放送免許を取り消しました。
その後、中共当局はBBCが報道した中共ウイルス情報や新疆ウイグル自治区問題の報道はフェイクニュースであると主張し、BBCを攻撃し始めました。中国でのBBCワールドニュースの放送禁止は、中共による報復措置とみられています。
英国のドミニク・ラーブ(Dominic Raab)外相は11日、中共のメディアへの干渉を非難するツイートをしました。
ラーブ外相は「中国でのBBCワールドニュースの放送禁止という中国(共)の決定は、メディアの自由に対する容認できない制限だ。中国(共)はメディアやインターネットの自由に対して、世界で最も厳しい制限を課しており、今回の措置は、中国の世界での評判を損ねるだけだ」と述べました。
米国務省のネッド・プライス(Ned Price)報道官は11日、中共の決定を非難しました。プライス氏は、中共は中国国内のメディアやプラットフォームの自由な運営を制限する一方、海外の無料のメディア環境を利用して偽りの情報を流し宣伝していると指摘しました。
スコット・ブラウン米上院議員は同日、「習近平総書記は反対派を黙らせるために全力を尽くすだろう。共産中国では、これまでメディアに自由はなく、自由な時代もなかった。中共はすべてを支配し、すべての人を支配している。我々は彼らを独裁者として扱う必要がある」とツイートしました。
BBCワールド・ニュース・チャンネルはこれまでも、中国での放送において制限を受けており、国際的な高級ホテルや一部の外交会場での視聴に限られていました。
NTD Japanがお伝えしました。
転載NTDTVJP
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