米電気自動車(EV)大手のテスラは先日、暗号通貨・ビットコインに15億米ドル(約1580億円)を投資し、また、テスラでは電気自動車販売においてもビットコインの受け入れを検討していると発表しました。これを受け、ビットコインの市場価格が急上昇しました。
テスラは、投資対象の多様化と最大のキャッシュリターンを目的として15億ドル相当のビットコインを購入したことを公表しました。また、今回のビットコイン購入に加えて、テスラは同社製品の購入にビットコイン決済の受け入れも検討するとしており、これによりテスラは初めてビットコイン決済を導入する自動車メーカーとなります。
テスラが同社のビットコインへの投資を公表した後、ビットコインの価格は約20%急上昇し、史上最高値の47,565ドルにまで上りました。現在の価格では、ビットコイン1単位でエントリーモデルのテスラ・モデル3を購入することができます。
カリフォルニア大学バークレー校金融学教授 リチャード・ライオンズ氏
「この趨勢は止められないだろう。ビットコインに限らず、ステーブルコインやテザーなどの他の暗号通貨は、今後5年でますます取引量が増加していくと思っている。もちろん一朝一夕には起こらない」
テスラのCEOイーロン・マスク氏は、暗号通貨の有名な支持者です。最近ではビットコインやドージコインなどの暗号通貨を支持する姿勢を強めており、暗号通貨全体の時価総額の押し上げに貢献しています。マスク氏は今月初め、SNSプラットフォームのClubhouseで、ビットコインが伝統的な金融機関に広く受け入れられようとしていると発言しています。
米連邦準備制度理事会(FRB)によるゼロ金利政策の実施により、投資家は米ドルを代替できる資産を積極的に探しています。ビットコインの価格は今年に入ってから昨年と比べ約60%上昇し、昨年のおよそ3倍となっています。ビットコインの魅力の一つは、どの政府や国からも発行されず、管理下に置かれていないことです。
トロソ・インベストメンツ(Toroso Investments)共同創設者 マイケル・ベヌート氏 「つまり、政府がコインの価格を下げることはできない。暗号通貨の魅力はまさにここにある」
しかし、ビットコインへの投資にはそれに見合ったリスクが伴っており、テスラは米証券取引委員会(SEC)に提出した年次報告書の中で、ビットコインへの投資の際には注意する必要があると投資家に警告しています。
カリフォルニア大学バークレー校金融学教授 リチャード・ライオンズ氏 「ビットコインが不安定なのは間違いない。個人投資家へのアドバイスとしては、退職金や他の真剣なプロジェクトに投資するならば、(ビットコインには)手を出さない方がいいだろう」
転載NTDTVJP
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