新たに就任した上院議員は26日、トランプ前大統領の弾劾訴追を議題として取り上げた。トランプ前大統領は下院で2回も弾劾訴追された唯一の大統領であり、退任後に弾劾裁判に直面する初めての大統領である。
真っ先にランド・ポール共和党上院議員が、トランプ氏はもはや大統領ではないため弾劾裁判自体が「違憲」だと、トランプ氏に対する弾劾裁判の停止を求める動議を提出した。
共和党上院議員/ランド・ポール
「憲法第2条第4項によると、米国の大統領、副大統領並びに全ての文官は国家反逆罪、贈収賄罪、その他の重軽犯罪の判決により解任となり弾劾される。しかし、トランプ氏は1月20日正午の時点で公職に就いてない。彼は一市民であり、私人だ」
この動議は通らなかったが、44人の共和党議員がポール議員の側についた。 その中には1月6日、議事堂に乱入した暴徒集団をトランプ前大統領が「扇動」したと語ったばかりの共和党上院のミッチ・マコーネル院内総務が含まれていた。 動議に反対した共和党議員は5人にとどまり、共和党議員の内部で前大統領を有罪とする気運は高まっていないようだ。
米民主党のチャック・シューマー上院院内総務は合憲性をめぐって反撃した。
民主党上院院内総務/チャック・シューマー
「憲法の条文、前例、基本的常識等に照らして、以前公職にあった者に対する弾劾裁判が合憲なのは明らかであり、疑いの余地はない。私を含め多くの者の見解では、トランプ前大統領は米国大統領の犯した犯罪の中で最も重大な罪だ」
この犯罪とは1月6日、上下両院合同会議でジョー・バイデン氏を大統領とする選挙人団の投票を形式的に認証しようとしたとき、トランプ氏が自身の支持者に暴動を扇動したというものだ。
弾劾裁判は2月9日に予定されている。二党が拮抗する上院でトランプ氏を有罪とするには50人の民主党議員全員に加え、17人以上の共和党議員が賛成に回る必要がある。3分の2の賛成はハードルが高く越える可能性は低そうである。
転載NTDTVJP
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