キーストーンXLパイプラインの建設認可撤回の悪影響 専門家が分析( 吹替版) EXPERT ON KILLING KEYSTONE PIPELINE【動画】

バイデン大統領は、就任した初日に大統領令を発して、パイプライン認可を取り消した。気候変動対策を表向きの理由とした措置である。

だがエネルギー、環境、規制措置を専門とするエコノミスト、ニック・ロリス氏によれば、この決定は経済にも環境にもよくない。

エコノミスト/ニック・ロリス(Nicolas Loris)
この建設計画で数千人の雇用が産み出されたはずであるし、隣国カナダからメキシコ湾岸の製油所の北方まで安全かつ確実に原油を運ぶはずだった。環境に負荷をかけずに原油を運搬する最良のオプションだった。オバマ元政権でさえパイプラインを見て、このプロジェクト自体が気候変動に大きく悪影響を及ぼすことはないだろうと言っていた。

ロリス氏の指摘によれば、パイプラインの有無にかかわらず原油を運搬することに変わりはないが、パイプラインでないとすれば鉄道かトラックでの運搬となり、環境リスクはより高まる。

ロリス氏は認可の取消しが投資家にも巨額の損失をもたらすと述べている。

たとえばカナダの複数の地元グループは共同で7億6400万ドル(約791億円)をパイプラインに投資している。

ロリス氏は、政府がこうした措置を講じると、投資家はインフラ関連プロジェクトへの投資に尻込みするようになると述べている。

エコノミスト/ニック・ロリス(Nicolas Loris) またその結果として効率も低下する。経済発展で遅れを取るだけではなく、環境改善に寄与するべき市場に効率よく資源をもたらす可能性も失うことになる。

ロリス氏は、経済発展と環境改善の両方を同時に達成する鍵は、新しいエネルギー源への投資と規制の撤廃にあるという。

エコノミスト/ニック・ロリス(Nicolas Loris)
クリーンエネルギー分野のテクノロジーへの投資に、大きく舵を切ろうというのであれば、投資を採算のとれるものにする必要がある。そのための最善の方法は、政府が邪魔するのを止めて身を引き、市場の勢いに任せることだ。

ロリス氏は、化石燃料関連のみならず、再生可能エネルギー関連のプロジェクトも「煩雑な規制」に縛られていると言う。

エコノミスト/ニック・ロリス(Nicolas Loris)
だからどのエネルギー源にも共通して、いわば組織的な不満が鬱積している。規制の非効率性が改善されればされるほど、取引はより自由になり、それだけ一層技術革新を促進することができる。

これは環境保全と経済的繁栄を達成する上で米国のみならず、全世界の利益になるだろうと同氏は述べている。

転載NTDTVJP


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