最近、中国の多くの地域で、電力の使用制限が実施され、工場が操業停止しています。広東省でも12月21日未明に電力使用制限が実施され、広東省の各地で予告なしの停電、断水が起こり、街中は真っ暗になりました。
12月21日未明、広東省広州市、深セン市、惠州市、珠海市などで予告なしの停電が発生し、街灯がつかず、街は真っ暗になりました。ネットユーザーの投稿によると、断水も起こりました。
予告なしの停電は、一部地域で混乱を招きました。病院、老人ホーム、学校の寮などにその影響が及び、携帯電話の電波が中断されるという事態も発生しました。
あるネットユーザーは「深夜、広州で停電が発生した。聞いた話では停電、断水の瞬間入浴中で石鹸を流しきれてない人や、ゲームの途中だった人、ファイルの保存が途中で止まった人、残業の帰りにエレベーターに閉じこめられた人もいたそうだ」と投稿しています。
深セン市在住の程さんは、予告なしの停電は、深センではすでに日常茶飯事になっていると述べています。
広東省深セン市 程さん
「深センでは1週間くらいになるが、電気使用量が特に多い工場に対して、いろいろと要求している。日中の出勤を許可しないとか、一部は夜間の操業を許可しないとかで、交替で勤務させている。『秩序的な電気使用』などと言っている」
程さんは、政府は中国の発電量は世界で一番多いと宣伝しているが、中国国内の電力不足問題は常に存在していると述べました。
12月5日以来、湖南省、浙江省、内モンゴル自治区などで、相次ぎ電気使用制限の通達が届いています。北京や上海、西部の陝西省などでも電力の使用制限が行われています。
国家電網公司(State Grid Corporation of China)は、各地の電力使用量がずっと最高値を更新しているため、電力の供給不足が発生しているとしています。19日、湖南省電力公司(State Grid Hunan Electric Power)は「戦時状態」に入ったと発表しました。
湖南省邵陽市 易さん
「国家電網の知らせでは、電力の供給不足のため、選択的に停電を実施すると言っている。私は県政府エリアに住んでいるので、政府のオフィスエリアは停電していないが、住宅地では停電が発生した」 浙江省の魏さんは、電力の使用制限のため、浙江省の多くの工場が操業を停止し、夜間には街灯もつかないと語りました。電気使用制限の理由については、オーストラリアと関係があると考えています。
浙江省 魏さん
「豪州産石炭が、税関で止められ、ずっと通関できないでいる。そのため中国の石炭価格が上昇し、電力供給に影響が出ている。私たちのいる南部地域はまだいいが、暖房が必要な北部の方は、電力がないと大変なことになるだろう」
また、電力制限はロシアと関係があり、最近、ロシア電力会社は中国への30億キロワット時(kWh)の電力供給を停止すると発表したとの情報も流れています。
電気の使用制限で多くの工場が操業を停止しているにもかかわらず、28日、中国の多くの地域で深刻なスモックが発生しました。
転載NTDTVJP
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