【脱党支援センター2020年8月19日】
中国臓器移植では、法輪功学習者ら無実の囚人が強制的に臓器を摘出されているとの問題が、長らく米議会や欧州議会など国際社会から指摘されている。このほど、日本の有志団体は、国際人権団体がまとめた中国医師の臓器強制摘出問題への加担者リストおよびリスト入りした人物の入国禁止等を求める要望書を、法務省出入国管理部に提出した。
「人権を踏みにじる臓器狩りに関係している医師たちが、日本に来た場合は入国をさせないで欲しい。また、臓器移植を希望する方が、臓器源を知らないまま、大きな罪に間接的に加担して欲しくない」
中国臓器移植問題に取り組む丸山治章・逗子市議会議員(SMG地方議員ネットワーク代表世話人)は、8月15日、法務省出入国管理局に、人権団体・法輪功迫害追跡国際調査国際組織(WOIPFG)の作成した、臓器強制摘出が疑われる中国医師ら医療関係者のリストおよび要望書を提出した。SMG地方議員ネットワークには、現在までに113人の地方議員が参加している。
米国を拠点とするWOIPFGは10年以上継続して、中国本土31の省と直轄市にある800あまりの臓器移植病院に対し、強制性のある臓器摘出の有無について状況調査を行っている。調査の結果から、WOIPFGは今もなお「オンデマンド(需要に応じた)臓器移植」が可能になっており、無実の囚人からの強制臓器摘出は続いていると報告している。
日本と台湾、韓国の有志組織「中国臓器移植乱用に関するアジア諮問委員会」日本代表の根本敬夫氏も今回、丸山議員に同行した。委員会は11日にも、外務省にリストおよび要望書を提出した。根本氏によると、外務省および法務省は、中国臓器移植問題を認知しているという。
人権侵害に加担した人物に対して制裁を科すマグニツキー法は、米国、英国、カナダ、リトアニア、エストニア、ラトビアの6カ国にあるが、日本にはない。
丸山議員は、「どのような医師が、どのような病院で移植手術を行っているのか調査して欲しい」「人類最悪のナチス以上の大量殺戮をやめさせねばならない」と日本当局に調査および法整備を要望している。
中国臓器移植問題を初めて国際的に公にしたカナダ勲章受賞者の人権弁護士デービッド・マタス氏は、2019年の来日時、国境を超えた同問題を撲滅するため、日本のためのアクション・プランを発表した。そのなかで、「移植乱用に加担した者に対する入国禁止、ビザ発給停止」「マグニツキー法に類する法規の導入」を行うよう提言している。
マタス氏は他にも、日本の臓器移植法は臓器売買や斡旋の適応を国内に限定していることから、臓器乱用に関わる者に対しての国境間の斡旋や仲介にも罰則を適応する法整備や、海外渡航移植者が、日本当局に報告するよう義務付けることなどを助言している。
転載大紀元 エポックタイムズ・ジャパン