中国、邵陽市民数千人で抗議デモ 電動バイク使用禁止に反発

【脱党支援センター2020年8月11日】

湖南省邵陽市の市民は8月7日、市政府庁舎の前で、電動バイクの取り締まり措置に抗議した。大勢の市民が市幹部の乗っている公用車を取り囲んだ(スクリーンショット)

湖南省卲陽市警察は7月以降、交通渋滞の改善を理由に、市内での電動バイクの使用禁止を強化した。8月7日、市民数千人は、電動バイクの使用禁止は対策にならないとして、市政府庁舎に押し寄せ、抗議活動を行った。

中国SNS上では7日、邵陽市民による抗議デモの動画が投稿された。市の電動バイク禁止令に怒りを爆発させた市民らは、市幹部が乗っている車を取り囲んだり、交通を取り締まる警官を追いかけたりする様子があった。

市民の李さんは、市民数千人が参加したと大紀元に語った。市民数人がその後、市警察に拘束されたという。市の郊外や周辺地区の住民も抗議活動に参加した。デモは当日午後5時ごろまで続いた。

他の市民によると、8月6日のSNS上に、省政府高官の7日の視察に合わせて陳情の呼びかけがあった。「電動バイクのナンバープレートをすでにもらった人、警察の取り締まりで電動バイクを没収された人、県や鎮のナンバープレートで市内への乗り入れが禁止された人はみんな、市政府の前で陳情しよう」

李さんは、「市政府は今まで、電動バイクの購入を推奨してきたのに、急に使用を禁止した。やりたい放題だ。われわれ市民の生活や権利を全く考えていない。私たちは市政府に謝罪し、賠償してほしい」と憤慨した。

また、ネット上では陳情声明も投稿された。声明は、「市の公共交通網の整備が不十分なため、市民は足として電動バイクを好んで使う。電動バイクは経済的、環境的に良く、利便性も高く、中間層以下の市民に選ばれている。一般の自動車と比べて、道路を通行する電動バイクの割合は、車の4分の1~6分の1しかない」と指摘した。声明は、電動バイクの使用禁止令は渋滞緩和にならないとした。また、声明は、市政府は措置を実施する直前まで、電動バイクのナンバープレートの交付を中止しなかったことを非難した。

市は市民からの強い反発を受けて、8月9日以降、ナンバープレートを持つ電動バイクに対して、市内での走行を許可するとの暫定措置を示した。また、取り締まりで没収された電動バイクも所有者に返却するという。

邵陽市警察当局は7月9日、市内の交通問題に関する記者会見を行い、電動バイクが交通秩序を乱した主要原因だとした。当局は、時速25キロを上回り、車体重量が55キロ以上などの「国家基準を超える電動バイク」を取り締まりの対象にする指針を示した。警察当局によると、市内の5万4000台の電動バイクの95%が「基準を超えている」ため、大半が取り締まりの対象になる。

転載大紀元

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