【脱党支援センター2020年8月4日】
中国の半分以上の省で豪雨による洪水被害が続く中、東北部の多くの地域では深刻な干ばつが発生しています。うち、遼寧省の阜新市や錦州市などでは水不足による作物の不作や樹木の枯死が広範囲に及んでいます。
7月30日、中国メディア「新京報」によると、10月のとうもろこし収穫までまだ2か月ありますが、遼寧省阜新市のとうもろこし畑では、照りつける太陽の熱により葉っぱが枯れ、手で軽くひねるだけですぐにバラバラになるといいます。
報道によると、今年の夏は1951年以来、この地域で最も乾燥した夏であり、7月中、阜新のトウモロコシと農民たちは、まだ救うことができるトウモロコシを救うために、気を揉みながら雨を待っていたといいます。
阜新市彰武県(しょうぶ-けん)林家村の村民、陳さんは、地元の作物は全部枯れており、今から雨が降ってきても、もう遅いと述べています。
阜新市彰武県林家村 陳さん
「ともろこしは全部枯死した。ここは全部とうもろこしで、数千ムーに上る」
阜新市西門洞村の村民の劉さんは、トウモロコシや落花生は干ばつで全部枯れてしまい、大きな損失を被ったと語りました。
阜新市彰武県西門洞村 劉さん
「2か月近く雨が降っていない。昨日小雨が降ったが、収穫は不可能だ。種子と肥料のコストも取れない」
阜新だけでなく、遼寧省の錦州、営口、葫芦島、朝陽、盤錦、瀋陽、鉄嶺なども深刻な干ばつに見舞われています。
Pear Video(梨視頻)によると、錦州では70万人近くが干ばつの被害を受けているといいます。地元の村民、孫勇さんは、16ムーのトウモロコシを植えましたが、そのうち8ムーは枯れてしまいました。
錦州市村民 孫勇さん
「今から雨が降っても、もう遅い。今のこの苗は毒があるので、牛や羊も食べない。家庭用の飲料水くらいしかない。畑には上の村から引いてきた水を撒いている。とうもろこしに撒く水はない」
現在、地元の川が干上がり、水不足のために木々が枯れて葉を落とし始め、まるで秋の光景のように落ち葉が一面に広がっています。
中共水利部の7月29日の発表によると、6月1日から7月27日までの遼寧省の平均降水量は108.8mmで、例年の同時期に比べて53.1%減少しており、1951年以降の同時期の降水量としては最少となっています。また、干ばつに見舞われた省の作物の面積は1792万ムーに達しています。
ツイッターに投稿された動画には、東北部の某所では畑のトウモロコシが大量に乾いて枯れてしまった様子が映っています。
撮影者
「見て、農民はどうやって生きていく?とうもろこしはこのようになってる。どうしたらいい?庶民は本当に悲惨だ。どうしたらいい?どうやって解決する?打つ手はあるのか?」
遼寧省だけでなく、広西チワン族自治区崇左市(すうさし)扶綏県(ふすい-けん)も厳しい干ばつに見舞われており、炎天下の中、畑の作物はすべての枯れてしまっています。崇左市は7月22日、オレンジ色の干ばつ警報を出していました。
新疆でも干ばつが起きています。動画の中の地元住民は、新疆の小麦はすべて干ばつで枯れてしまったと言っています。
新疆現地住民
「ここは新疆だが、この果てしなく広がっている麦畑を見て。豊作だと思う?今年の麦は全部枯れた。農民は収穫ゼロだよ!」
内モンゴル自治区フフホト市玉泉区西黒河村でも干ばつが発生しており、収穫は絶望的です。
多くの省での干ばつに加えて、各地で蝗害が報告されています。南部では洪水が依然として猛威をふるっており、秋の農作物に大きな脅威を与えています。
転載新唐人