台湾の李登輝元総統が逝去 「共産主義は嘘つき」指摘していた

【脱党支援センター2020年8月2日】

台湾の李登輝元総統が7月30日夜、台北の退役軍人総合病院で亡くなった。李氏は生前、共産主義の掲げる理想論は、人々を騙すための口実に過ぎないと警告していた。

李登輝氏は、1923年台北生まれ。米国コーネル大学で農業経済学博士号を取得。蒋経国政権を副総統として支えた。蒋氏の亡き後は後継者として1996年に台湾史上初となる民主主義選挙により選ばれた総統となった。内戦やクーデターを起こさずに台湾を民主化した功績から、「民主先生(ミスターデモクラシー)」と呼ばれた。中国共産党との外交交渉を維持しつつ、同党の軍事的圧力から台湾の自治を守った。2000年5月19日に任期を終えたが、その後も日本や米国との政界や言論、メディアと交流を重ねた。

李氏は若い頃、共産主義の祖であるマルクスの著書『資本主義』を学び、一時期は共産党に入党した。 しかし、後に「労働者と資本家の関係はマルクスが言っていたようなものではない」と共産主義の嘘偽りに気づいた。米国留学から帰国すると、国民党に入党した。

李氏は2014年、英BBCのインタビューで「共産主義は嘘だ。 共産党の支配の目的は、資本主義体制の打倒ではなく、権力を掌握し、国民を欺くことである」と語った。李氏は「神への信仰を実践し、個人を自由にさせ、普遍的な人権の価値を追求することで、初めて中国は権威主義から民主主義への『質的』な変化を遂げることができる」と信仰の力を強調した。

李氏は習近平氏について語ったことがある。「中国を民主化に導くことができるとは思っていない」「習近平にはこの素質がない」とコメントした。李氏は2014年5月、台湾の東呉大学の講演で「習近平は毛沢東よりも野心があるかもしれない」と指摘した。また、「中国大陸の最大の問題は思想の自由、信教の自由がないことであり、民主主義国とはかけ離れている」と指摘した。

中国共産党をはっきりと理解するための材料として、李氏は大紀元の社説『九評共産党(共産党に対する九つの評論)』を読むべきだと述べた。2005年5月、台南社会教育会館での演説で、李氏は『九評共産党』と題した本を手に取り、中国共産党の問題点を非常に分かりやすく説明していると語っていた。

転載大紀元

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