【脱党支援センター麻倉静香訳乃木晃編集 2020年6月13日】
ホワイトハウスのナバロ通商顧問は、フォックスのインタビューで、中国共産党は過去10年間、WHOのテドロス事務局長を含む国連内部の指導者を懐柔することで、国連内部機関のほぼ全てを掌握したと述べた。
国連には15の専門機関があり、そのうち4つは中国共産党の代表がトップを務めている。
国際通貨基金(IMF)や世界銀行などの他の国連機関や国際貿易・金融機関では、20人以上の中国共産党代表が指導的地位に就いている。
また、かつてオランダの中国共産党大使であった国際司法裁判所の副議長である薛捍勤など、国連内の主要機関の指導的地位も務めている。
この疫病の流行により、中国共産党政権が国連に何等かの影響を与えている事が明らかになった。
WHOは中国共産党の支持の下、緊急事態宣言の発表を遅らせ、疫病の危険性を低く見積もり、国際社会から非難されている。
さらに「一帯一路」プロジェクト。
国連高官は中国が提唱するプロジェクトを称賛している。
アントニオ・グテーレス国連事務総長は次の様に語っている。「『一帯一路』は、アジア、ヨーロッパ、アフリカ全域で大きな可能性を秘めつつ世界に広がっており、中共による地政と戦略の部分で深い意味を持っています」。
しかし実際に「一帯一路」は、参加国の発展途上国に債務危機をもたらし、主権を弱体化させ中国共産党からの借入は、事実上の負債務外交だと批判されている。
中国共産党は2013年に「一帯一路」を立ち上げ、現在150以上の国や国際機関が中国側と参加協定を締結している。
2019年5月、カナダのカルガリーにある中国総領事館の陸旭総領事は、カルガリー・ヘラルド紙に「一帯一路構想はアルバータ州に利益をもたらす」と題する署名入りの記事を発表し国連の支援を得ようとした。
2016年、中国は国連平和開発基金に年間2000万ドルを拠出するという10年間の協定を国連と取り交わした。
この基金には、国連事務局長にプロジェクト提案を行う運営委員会の運営費も含まれている。
5人のメンバーのうち4人は中国人で、そのうちの1人は中国共産党の劉振民前外務副大臣で、現在、国連経済社会局の事務局長を務めている。
中国共産党はまた、アフリカとの関係を利用し投票権を買い取り、国連内の政権代表を促進した。
2019年6月23日、中国共産党の屈東玉農業副大臣が国連食糧農業機関の事務局長に選出された。
国連食糧農業機関は、世界の食品安全と農業産業にとって重要な食品と動物の安全に関する国際基準を設定している。
報道によれば中国共産党は、一部のアフリカ諸国の債務を解消し、選挙権と引き換えに寄付を増やすために2億米ドル以上を費やしたと伝えられている。
例えば、中国がカメルーンの7000万米ドルの債務を免除した後、候補者はこの立候補を辞退した。
中国はまたコンゴ、ザンビア、マダガスカルの巨額の債務を免除したが、債務国は増加の一途をたどっている。
アフリカの専門家デービッド・シーハンは、国連の専門機関で選挙を行った際に、中国共産党が目をつけている54のアフリカ諸国の54票を投じた、と語った。
「中国がほとんどのアフリカ諸国の支持を得れば、特に国連人権理事会のような専門機関で、優位的立場が得られる保証になる」とシーハン氏は《中国知識報》に語った。
米国は2年前、国連人権理事会から撤退した。
ニッキー・ヘイリー米国連大使(2017~2018年)の在任中「人権理事会は長い間、人権侵害の人びとの保護者だった」。
米国のヘイリー国連大使は、人権侵害を行った国々が人権理事会に継続して入る事により、世界で最も非人道的な政権が検閲を逃れ続けていると述べた。
中国共産党政権は重大な人権侵害で批判されているが、4月、ジュネーブの中国公使は人権理事会の専門家グループの一員となり、国連の人権専門家を選出する決定権を持つ立場になった。
国連オブザーバーのヒレル・ノイアーは、国連の動きは不合理で非倫理的だと述べた。
「放火犯が消防署長になったようなものだ」とツイートした。 」
中国共産党とそのイデオロギーは、世界中に浸透しており、その悪の影響と脅威は国際的な注目を集めている。