【脱党支援センター2019年12月26日】
近日、中国有数のエリート大学、上海復旦大学の憲章から「思想の自由」や「学術の独立」に関する内容が削除され、「党の指導」が加わりました。このことを受け、学生らが抗議を行いました。
「復旦復旦旦復旦,日月光華同燦爛」
Twitterの投稿によると、12月18日、復旦大学の学生らが食堂に集まり、校歌を合唱し、大学の憲章の変更に抗議しました。
12月17日、中国教育部は公式サイトで復旦大学の憲章の変更を発表しました。憲章には、「大学は中国共産党の指導に従い、党の教育方針を徹底的に貫徹する」「中国共産党の治政のために奉仕する」などの内容が加わり、「思想の自由」「価値観を守り通す」「民主管理」などが削除されました。このことに抗議し、学生数百人が食堂に集まり、校歌を合唱しました。1925年に作られた校歌には「学術の独立、思想の自由」などの文言が入っています。
「復旦復旦復旦,日月光華同燦爛」
復旦大学の複数のOBは、中国の大学が共産党の管理下に置かれているのは周知のことだが、今は残されていたわずかな自由の空間まで徹底的に抹殺しようとしていると指摘します。
復旦大学1982年卒業生 陸東氏
「復旦大学はすでに多くがパージされている。取締役会は2年前にすでに全部入れ替わっている。党が全てを管理し、学術の雰囲気がますます悪くなっている。党の組織、補導員システムを通して、学生への干渉もますますひどくなっている」
復旦大学1985年の卒業生 陳奎德氏
「これまでにいやいや残していた自由や民主、学術の独立などを、今は全部無くそうとしている。毛沢東時代、さらには文化大革命時の高度な文化独裁の時代に戻ろうとしている」
陝西師範大学と南京大学の憲章も同様に変更され、「党の指導」などが加わりました。
このことは中国のソーシャルメディア上でも話題となり、多くのネットユーザーが疑問を投げかけました。あるユーザーは、「学術の自由はとっくになくなっている。最後の隠れ蓑を取らないと、まだ寝たフリをする人がいる」と述べています。
復旦大学1985年の卒業生 陳奎德氏
「中共当局の考え方は、全ての中国共産党のイデオロギーと合わない思想を芽が出たところで摘み取ることで、西側諸国から孤立させられている状況に対処しようとしている。特に最近は香港デモに刺激され、全面的に徹底的に中国の思想の自由の芽を抹殺しようとしている」
中国共産党当局は近年、大学におけるイデオロギーの統制を強化し、西側の普遍的な価値観の内容が含まれた教材の使用を禁止し、マルクス・レーニン主義、毛沢東思想のイデオロギー教育を強化しています。さらには大学の教師には、「授業で普遍的な価値観について取り上げてはならない」などの7つの禁止条項が定められ、授業中に普遍的な価値観や歴史の真相に触れた多くの教授が解雇されています。
復旦大学1985年の卒業生 陳奎德氏
「中共は今末路窮途の状況だ。中共のこのやり方は最後の足掻きの一種だ。この種の統制は長続きしない。思想の自由は止められない、人類の基本的な本能だから」
復旦大学1982年卒業生 陸東氏
「復旦大学の今回のことは小さなことのように見えるが、中国の大学生が共産党にノーと言い出す兆しだ」
転載 新唐人