夏小強: 【苦悩】の孟晚舟と【幸福】の李洪元

【脱党支援センター麻倉静香訳2019年12月5日】


一年前の2018年12月2日、カナダ政府によりHuawei社の最高財務責任者孟晚舟が逮捕された。孟晚舟は、軟禁されている大邸宅で、公開書簡を発出し、1年間彼女を支えてくれた人々に感謝し、「時間はゆっくりと過ぎていき、悲惨さは長く横たわる」と言った。意外だったのはこれに対する外部からの反応である。1年前に孟晚舟がカナダに拘留された際の中国大陸の世論とネット市民のものとはまったく異なっていた。かつてHuaweiと孟晚舟の支持者、いわゆる「愛国者」は、つぎからつぎへと流れに逆らい始めたのである。


Huaweiで10年以上働いてきたベテラン従業員の李洪元は、Huaweiの上級管理職のビジネスでの不正行為を報告した後、退職を余儀なくされた。彼は会社と交渉し、300,000元の退職金を得たが、1年後、彼はHuaweiにより恐喝で告発された後、251日間警察に拘束された。12月1日、Sohu Chinese Webサイトの「Everyday」とインターフェースニュースの両方が李洪元との独占インタビューを公開したが、たった1日で合計5億7,000万件のアクセスと17,000件以上のコメントがアップされた。

李洪元の遭遇した事件はインターネット上で公開された後、それはすぐに広くネット市民の注意を喚起し、議論を激化させたが、当局によって厳しくブロックされ、多数の投稿が削除され、検索もできなくなったが、それでもネット市民のHuaweiへの 追い詰めていることは止めなかった。そこでHuaweiは公検法部を動員して、罪を従業員に擦り付け多くのネット市民を驚かした。


あるユーザは次のようにコメントする:「Huawei 251は完全に覆され、皆孟晚舟はうまく捕まったと言っている。」孟晚舟の公開書簡の下のコメントメッセージ領域には、一年前の愛国者からは反発する発言がたくさん見られる。


11月26日、孟晚舟の父、Huaweiの創業者兼CEOである任正非はCNNとの独占インタビューで次のように述べている。「彼女はこの状況にいることを誇りに思うべきです。両国が争っている間で、彼女は交渉の的になったのだから。 」
今年の11月28日に、米国司法省はHuaweiの孟晚舟の引き渡しの手続きの正式な開始を発表し、Huaweiと孟晚舟およびその他の被告人に対して合計23件の罪で2件の告訴を行った。


Huaweiは、民間企業を装った中国の国有企業であるだけでなく、中国共産党が全力を傾け作り上げた諜報機関でもあります。
Huaweiは設立以来、中国共産党から政策、外交、資金調達等の全面的な支援を受けてきた。20年以上にわたり、Huaweiは中国政府の明るい部分と暗い部分の両面から資金とリソースを受けてきた。その額は少なくとも数千億人民元である。


Huaweiは、いままで金を稼ぐことを主な目的とする通常の会社ではなく、低コストのダンピングと国家の補助金を使用して、知的財産権とハイテク技術を盗む手段により、アフリカとヨーロッパとアメリカ、更に全世界に拡張を続けている。


Huaweiは中国共産党であり、テレコミュニケーション、通信、ハイテクの側面から西側諸国の主要なツールを制御する。
孟晚舟は、Huaweiの最高財務責任者および後継者として、Huaweiのスパイ活動に深く関わっているが、銀行詐欺や電信送金詐欺の罪は一つも誇らしいものではない。


11月28日、カナダの中国大使である叢培武はバンクーバーに行き、自宅軟禁中の孟晚舟を訪問し、孟晚舟を励ました。


この点だけから見るに、Huaweiは決して任正非が言うような政府によって管理されることはないと主張するような民間企業ではないことがわかる。
Huaweiは中国国内において、検察のリソースを自由に使い、すべてのHuaweiの内幕を暴露し摘発する者を取り締まり、拘束し抑え込むことができることは容易に理解できる、


カナダの大邸宅に住んでいるHuaweiの最高財務責任者孟晚舟は、「時間のたつのが遅い」中で引き渡しと裁判を待っている。これが「苦しみ」であれば、Huaweiのベテランの従業員李洪元は「幸福」と表現できるのではないか。彼は大変幸福である牢屋から生きて出ることができる。

原文 大紀元評論家 夏 小強

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