【党文化の解体】第6章(7)

【大紀元日本1月1日】

3.中国共産党は「党話」で中国人の生活を再編
 1)慣れてしまい自覚もしなくなる「党話」

 現在の中国社会に「党話」は精神信仰、政治体制、経済活動、社会生活、個人の思想と感情など至る所にまで存在しているのは事実であり、それは中国共産党のカルト本性、暴政の歴史、「運動を起こして国を統治する」と「ヤクザ手段で国を統治する」の政治手段、社会全体と民衆の思想に対する厳密な統制、厳しい等級制度、真実の歴史を歪曲し改ざんした事実、信仰に対する中傷などを物語っている。「党話」は1つ完備した体系になって、中国人の生活を全面的に覆っている。

 下記の一覧を参照願いたい。

呼称:同志、指導者、上級、書記、支部書記、戦友、愛人(配偶者の意) 

歴史区分:解放、建国、解放前、解放後、旧社会、新中国、奴隷制社会、封建社会、半封建半植民地、解放戦争、自然災害の3年間、文化大革命、でたらめな歳月、改革開放、新時期、第11期第3回中央委員会全体会議以来、89年の春から夏にかける時期、1992年の春

出身家庭:貧農、中農、富農、地主、仔犬、黒五類、赤五類、良い出身、出身階級唯一論、英雄の父を持てば息子も好漢になる、搾取階級の家庭の出身、階級によって高尚か下劣かを区別する

個人の位置づけ:私は党のために一生涯を捧げた、私は新中国のもとで成長した、私は赤旗の下で育てられた一代、私は共産党の手一つで育成された

個人の身分:党員、共産主義青年団団員、少年先鋒隊隊員、一般大衆、積極分子、民主党派、無党派の愛国人士

年功序列:老革命、老紅軍、老指導者、老上級、私より資格が古い、退職幹部、第×代中核指導者、長征に参加した老幹部、前代のプロレタリア革命家  

栄誉称号:労働模範、模範、優秀党員、優秀団員、赤旗「単位」、党の良い子供、党の良い戦士、党の良い幹部、優秀生産者、「三・八」赤旗労働者、新しい長征の突撃隊員、「五・一」労働勲章受賞者 

理想:共産主義、世間の天国、小康社会、ともに富裕を実現、調和がとれた社会、徳を以って国を治める、赤旗を世界一面に挿す、社会主義制度の優位性

思想方法:すべてを疑い、2つに分ける、対立且つ統一、此れから其れまで、表から内面にまで、事実に基づいて真実を求める、典型的分析、真理は議論されるほど明瞭になる、殴られないと相手は倒れない、幻想をなくして闘争を準備、模範の影響力は無限大、調査していないなら発言の権利を持たない、批判の武器は武器を持って批判することに取って代わることができない、ほうきで掃除しないとほこりは自ら消えない、実践は真理を検証する唯一の標準だ、黒い猫でも白い猫でも、鼠を捕るのが良い猫だ

国内情勢:古い容貌は新しい顔に変わる、至る所に天下太平の模様、大乱を経ずに平和が実現できない、一つの勝利からもう一つの勝利に向う、情勢は一面に良くてそれにますます良くなっていく

国際関係:片方に傾く、平和的な転覆、国家主権は人権より大切、中米の間に必ず一戦する、樹が静かになりたいが風は止まず、我々の友達は天下一面にいる、覇権主義と強権政治、第三次世界大戦は避けられないものだ、国際の反華勢力は我々を倒す野心が一向に収まらない、平和と発展は今の世界のテーマだ、東風が西風を圧倒するか西風が東風を圧倒するかの問題、帝国主義とすべての反動派は皆折り紙の虎だ、全人類を解放してこそプロレタリアははじめて最終的に自分を解放できる

党が暴力で政権を奪い取った:労働者と農民の武装割拠、武器から政権が生まれるのだ、包丁2丁で革命を始める、「革命は暴動そのものだ。革命は1つの階級がほかの階級を打ち倒すような荒々しい行動だ」

党は一貫して正しい:前向きに、基調を決める、授業料を払う、混乱を鎮めて局制を正常に戻す、まっすぐな方向に船首を調整する、悪夢、苦痛の後に反省、生死存亡、革命を救って党を救った、党中央との高度な一致を保つ、若干の重要な歴史問題に関する決議

党の「独立独歩」:潮流に反逆する、造反とは理に叶う行動だ、政治の決算をしなければならない、資本主義の苗よりもむしろ社会主義の雑草が良い、敵が反対するものすべてを我々は擁護し、敵が擁護するものすべてを我々は反対する

党の「残酷非情」:鉄拳、プロレタリア独裁、芽生えの状態から消滅させる

党は「度量が大きい」:審査弁別、名誉回復、是正、結論、名誉回復の後の経済補償、(文革大革命時期に)給料未支給または支給不足分を再支給する、仕事を手配する、寛大に処理する、除名せずに党内に留めて考察する、組織に白状する、党内の厳重警告、党籍を剥奪して解雇せずに考察する、自白した者を寛大に扱って抵抗した者を厳しく罰する

党は「人情厚い」:温もりを届ける、下部組織に行く、実効を出す仕事をする、困難を解決してあげる、大衆の中に入り込む、人民に奉仕する、革命の人道主義を実行する

党は「良いことをやるように決心した」:党組織を整えて思想を正す、党は党を管理しないといけない、厳しく党組織を整える、腐敗を拒み変節を防ぐ、党の気風と行政の気風を浄化する、経験と教訓を真面目にまとめて覚える

党は決して歴史の舞台から離脱しない:動揺せず、党の指導を堅持する、平和的な転覆を防止する、赤色の国家はいつまでも変色しない、共産党が築いた政権は数千万人の犠牲を以って換えられたものだ、20万人を殺して20年の安定を確保する

山ほど多い公文、海ほど多い会議:演説、講演、ブリーフィング、仙人会、「虚務(実務の反対語)」会議 理論の面から検討、中央公文、中央政府公布の赤タイトル付公文書、上級機関の指示、中央の精神、指導者の意図、党中央の声、第×期第×回全体会議

経済:国営、就職配分を待つ、リストラ、内部リストラ、大躍進、人工衛星を打ち上げる、生産隊、物資供給制度、二重供給制度、公私共営、人民公社、一平二調制度(集団食堂制度、生産隊の人手と物資を無条件徴用制度)、計画経済、経済特区、勤続年数を一括で清算、集団所有制

軍事:中国人民解放軍総政治部、中国人民解放軍総参謀部、いかなる限界をも超える戦略戦術、党は銃を指揮する、軍事委員会主席、鋼鉄の長城、人民子弟兵、軍民の間の魚水のような愛情、人民の子弟(兵)は人民を愛する

教育:労働者と農民に学ぶ、学校を社会に開放する、思想と専門両面に優れる、専門ばかの道、四有新人(理想、道徳、文化、紀律の面でともに優れる少年)、革命の後継者、階級教育を受ける、道徳・智力・体力が全面的に伸びる、五講四美三熱愛(文明、礼儀、衛生、秩序、道徳を講じる、心、言葉遣い、行為、環境を美しくする、祖国、社会主義、中国共産党を熱愛する)、烈士の足跡を踏んで前進する、少年先鋒隊員の赤いネッカチーフは革命烈士の血に染められたものだ

ニュース:内部参考用情報、敏感、銃殺(掲載しないの意)、自律、世論の動向を導く、党の代弁者、良い出来事は知らせるが悪い出来事は知らせない、中央宣伝部の指名、党の宣伝センター、上級の審査部門

天地と戦う:洪水退治、干ばつ退治、四害消滅(はえ、蚊、ねずみ、すずめ)、天地を覆す、人工平原、湖を囲んで耕地を造る、大いに水利工事を興す、高山に頭を下げてもらい河に流れ道を変えてもらう

人と闘う:性質を定める、白状、自己批判、政治性審査、出張調査、砂を混ぜ込む、屋台骨をぐらつかせる、弱点につけこむ、レッテルを貼る、打撃を加える、○○をやり玉にあげる、拡大化、一線を画する、誤った路線、生死にかかる問題、無限に大げさに取り上げる、突破口を開ける、味方を言いくるめながら敵陣営にスパイを送り込む、あら捜し、永久に立ち上がらせない、残酷に闘争して非情に打撃を与える、降参しない敵を消滅させよう、大衆の目はごまかせないものだ(大衆運動を利用して敵対者に打撃を与える)、徹底的にやっつけてからまた足を踏む

時代のスローガン:「○○が立ち上がった」、「○○万歳」、「家と国を守る」、「人民公社が良い」、「大いに意気込んで高い目標を目指し、多く・速く・りっぱに・むだなく社会主義を建設する」、「○○をかなめとする」、「総路線は私たちの各仕事を照らす灯台となる」、「○○を打倒」、「○○反対主義」、「○○同志に学ぶ」、「革命に力を入れて、生産を推進する」、「休校して革命をやる」、「授業を再開して革命をやる」、「プロレタリア独裁のもとで革命を続く」、「大砲で○○を打つ」、「戦争に備え飢饉に備え、すべては人民のため」、「農業は大寨に学ぶ」、「工業は大慶に学ぶ」、「団結して○○に打ち勝つ」、「団結して、○○を達成」、「一致団結して前向きに進む」、「貧困は社会主義と離れている」、「一つの中心、二つの基本政策」、「三講」、「三つの段取り」、「三つの『面して』」、「三つの代表」、「三つの『有利』」、「四有」、「四つの近代化」、「四つの基本原則」、「五ヵ年計画」、「八栄光と八恥」、「社会主義○○文明」、「社会主義○○経済」、「社会主義○○段階」、「中国の特色を持つ社会主義」、「○○を徹底的に行う」、「○○が何よりも重要」

党が評価する思想と行為:苦に耐えて質素で素朴、愛憎の念が分明、無私無我に奉仕、己の私欲を抑えて奉公する、政治的自覚が高い、党組織に近寄る、積極的に進歩を求める、党に従って党についていく、党の言う通りに行動する、革命に忠実にして党に忠実、立場がしっかりして闘志が強い、苦を恐れず死も恐れず、搾取階級の家庭を裏切る、自ら進んで革命のために牛のようにこつこつ奉仕する、自ら進んで革命の機械のボルトになる、敵に対して厳冬のように残酷非情、共産主義の事業のために一生奮闘する

政治のレッテル:右派、反動組織、凶悪に攻撃、×教、政治をやる、三反分子(汚職、浪費、官僚主義)、合作化を破壊する、不法な資本家、歴史反革命分子、現行反革命分子、党を反対し社会主義を反対する、ブルジョア自由化、○○階級の従順な跡継ぎ者

常用名詞:路線、方針、政策、方向、任務、制度、核心、指導者、幹部、隊列、人民、大衆、敵、勢力、保証、偉大な石碑、凱歌、自覚、武器、戦線、組織性、紀律性、科学性、前衛部隊、戦闘力

常用動詞:宣伝する、貫徹する、執行する、呼びかける、動員する、闘争する、奮闘する、戦闘する、批判する、総括する、前進する、進める、堅持する、改善する、発展する、重視する、強化させる、強固させる、高く掲げる、喪失する、危害する、動揺する、創立して且つ健全させる、いっそう強化する、○○にいっそう力を入れる

常用形容詞:偉大的な・栄光的な・正確的な(中国共産党)、長期的・、難航的・複雑的な(闘争)、輝かしい(過程)、何も恐れない(精神)、栄光に(共産党に加入してもしくは犠牲する)、断固として(支持する)、深く(理解して認識する)、堅固に(確立する)、自ら進んで(支持もしくは排斥する)、厳しく(執行する)、高度に(重視する)、重大な(意義)、親切に(慰安する、会見する)、やる気に満ち溢れて闘志が高揚する、確固して不動に、迅速且つ断固として、規模が雄大で勢いが凄まじい、旗幟が鮮明に

 一覧に集めた言葉は、人間同士の呼称の「同志、指導者、上級」から、歴史の期間分けの「解放前、解放後」まで、家庭出身の「貧農、富農、地主」から、職場の年功序列の「老紅軍、老革命」まで、常用名詞の「路線、方針、政策」から、常用動詞の「宣伝、貫徹、執行、呼びかける、動員」まで、すべてが中国共産党の党文化の産物である。ざっと上述の「党話」を見ても、誰もが重苦しい感じ窒息感を覚えるだろう。 

 (続く)

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