100年前、世界初の共産党政権ソビエト共産党が誕生した。わずか一世紀の間に、共産主義による犠牲者は1億人にのぼるとされている。共産党はその誕生の時から、救世主の存在を否定し、旧世界を打ち砕き、神から人類に対する主導権を奪い取り、人類を支配しようとする姿勢を鮮明にしてきた。
共産主義はいったい、どこから由来してきたのか。なぜ宇宙に共産党が突如現れたのか、共産主義の本質とその結末はどういうものなのか、などの問いに答えは諸説入り乱れている。今、その謎を解き明かす時期がやってきた。
共産主義の本質とは「邪霊」であり、「憎しみ」と低次元の宇宙空間の腐乱物質によって構成されている。人類に悪意を持ち、人類を滅ぼそうとしている。この「邪霊」は、人の肉体を殺すことだけでは満足していない。なぜなら、肉体の死は生命の本当の死とならず、人の元神(魂)がまた輪廻して新たな命を得るからである。しかし、道徳観念が退廃し、回復の見込みがない人間は、元神(魂)が無尽の苦痛の中で徹底的に消滅させられてしまう。これこそ最も恐ろしいことであり、生命にとって本当の意味の死となる。「共産邪霊」はまさに、世の道徳を全面的に崩壊させることによって、全人類をこの未来永劫、再起不能の深淵に突き落とそうとしている。
1989年、ベルリンの壁の崩壊を皮切りに、旧ソ連と東ヨーロッパ諸国の共産党政権が相次ぎ滅びた。誰もが、冷戦の終結と共産主義イデオロギーの衰退を信じて疑わなかった。生き延びた共産国家でさえ、身に迫る危機を感じるほどだった。しかし、実際はどうであろうか。共産主義はその後、従来の主張のほか、看板を塗り替えて多くの主義主張を提唱してきた。共産主義のイデオロギーとその要素は冷戦後も、世界で猛威を振るっている。中国、北朝鮮、キューバ、ベトナムなど社会主義を標榜(ひょうぼう)する国はもちろん、その猛威は民主主義や共和の旗を掲げながら、社会主義の路線を取った数多くのアフリカおよび南アメリカ諸国にも及んだ。しかし、最も危惧すべきことは、多くのヨーロッパと北米の民主主義国家が共産主義的要素に深く浸食されたものの、いまだその危険性に気づいていないことである。
暴力による拡張にせよ、人知れず浸透するにせよ、人類を徹底的に消滅するために「共産邪霊」は、救世主が最後の瀬戸際で人類を救うために築いた文化を破壊しようとしている。人類がこの文化を失えば、人間は人間としての基準を失うことになる。神からみれば、このような人間はもはや人間ではなくなり、人間の皮を被った獣と何ら違いはない。人間は道徳的束縛を失い、急速に堕落したがゆえに、救世主が人間を救うために開示した天機(天の秘密)を理解できなくなる恐れがある。その結果、大難が迫ってきたときに救われるチャンスを逃してしまうことになる。これこそが生命にとって最大の災厄、つまり生命が永遠に消滅されてしまうことである。これがほかでもなく、「共産邪霊」の最終目的である。
神に造られた生命に対する愛護の心、人類に対する切なる関心から、九評編集部は『共産主義の最終目的』を上梓した。「共産邪霊」が文化の破壊、社会倫理の崩壊を通して、人類を消滅させるという驚愕の陰謀を緻密な分析を通して解き明かしていく。
どの民族にも、神が最後の時に人類を救いに来るという言い伝えが語り継がれている。人類はすでに宇宙の歴史の転換点に差しかかっている。共産邪教こそ、この大切な時期に人類が救われることの最大の障害である。したがって、人類は善良な本性から共産主義を見極め、共産邪教と決別し、平和的な手段をもって共産組織を解体し共産主義の邪悪な要素を一掃する必要がある。人類が新たな紀元を迎えられるよう、共産邪教の悪意に満ちた最終目的とその手段を徹底的に暴かねばならぬと我々は切に思った次第である。
本書を、人類の運命に強い関心をもつすべての人々に捧げる。
「九評」編集部